
円仁会株式会社の上村です。
今回は訪問看護ステーションのバックオフィスを再設計する─100名体制を実現する経営機能のつくり方について、お話します。
訪問看護ステーションのバックオフィスを丸ごと引き受けるということ
訪問看護ステーションの運営において、後回しにされがちでありながら、最も重要な機能の一つがバックオフィスです。
今回、既存の訪問看護ステーションにおいて、これまで経営者が担ってきた
人事・総務・経理のすべてを外部として引き受けることになりました。
これは単なる業務委託ではなく、
「経営機能の一部を担う」プロジェクトと位置付けています。
目指すのは明確です。
医療職100名体制の実現です。
バックオフィスは「3つの機能」で設計する
まず最初に行うべきは、業務の切り分けです。
曖昧な状態のままでは、組織の拡大に耐えられません。
① 人事(HR)
- 採用
- 教育・研修
- 評価制度
- 労務管理
② 総務(GA)
- 契約書・規程管理
- 備品・IT管理
- 法令対応
- 現場サポート
③ 経理(Finance)
- 請求・入金管理
- 給与計算
- 原価管理
- 予算・資金繰り
これら3つの機能を明確に分け、それぞれの責任範囲を定義することが、組織の安定性と再現性を高めます。
採用は「数」ではなく「構造」で勝つ
今回のプロジェクトにおける採用目標は、
**月間20エントリー(現状5名)**です。
重要なのは、単に募集を増やすことではありません。
- どの媒体を使うのか
- 誰に、どのタイミングで届けるのか
- 面接から内定承諾までの導線設計
こうした一連のプロセスを構造化することで、
初めて安定的な採用が実現します。
100名体制に向けたロードマップ
組織は段階ごとに必要な機能が異なります。
そのため、フェーズごとに設計を変えていく必要があります。
フェーズ1(〜30名)
- 採用の仕組み化
- 労務整備
- オペレーション確立
フェーズ2(30〜70名)
- 評価制度の導入
- 教育の体系化
- 管理職の育成
フェーズ3(70〜100名)
- 部門の分化
- 本部機能の強化
- 組織の階層化
このように、成長段階に応じてバックオフィスを進化させていくことが、スケーラブルな組織づくりには不可欠です。
バックオフィスは「コスト」ではなく「成長装置」
バックオフィスは、単なる間接部門ではありません。
- 採用の再現性を高める
- 組織の質を均一化する
- 経営判断の精度を上げる
こうした役割を担う、事業成長の基盤そのものです。
だからこそ、経営者個人に依存するのではなく、
構造として設計し、必要に応じて外部化するという選択が重要になります。
最後に
訪問看護ステーションが100名規模へと成長していくためには、
現場力だけでなく、バックオフィスの設計が不可欠です。
今回の取り組みは、その再現性を高める一つのモデルになると考えています。
今後も、構造から経営をつくる取り組みを進めていきます。