
円仁会株式会社の上村です。
今回は訪問看護における「高待遇」は設計できる─ドミナント戦略が生む経営構造について、お話します。
訪問看護において「高待遇」を実現するために、経営の本質はどこにあるのか。
当社では、その中核はドミナント戦略にあると考えています。
訪問看護の生産性を考える上で、最も大きな制約となるのは移動時間です。
この移動時間をいかに短縮するかが、結果として収益性や働きやすさ、そして待遇に直結します。
一つの目安として、移動時間を「10分圏内」に収める。
これを現実的に成立させようとすると、答えはシンプルです。
拠点を点ではなく、“面”で展開
すなわち、ドミナント戦略です。
もちろん、以下のような取り組みも重要です。
- 効率的なルート設計
- ICTの活用による情報共有・最適化
- 人員配置の工夫
しかし、これらはあくまで効率を高めるための手段であり、
移動時間そのものを構造的に短縮するものではありません。
本質的な解決は、エリアの密度設計にあります。
どのエリアに出店するのか、どの程度の密度で拠点を配置するのか。
この設計によって、はじめて移動時間はコントロール可能になります。
そして、この構造が整ってはじめて、
生産性の向上と働きやすさの両立が実現し、結果として「高待遇」が成立します。
裏を返せば、ドミナント戦略が不十分な状態では、
移動効率は改善しきらず、待遇の向上にも限界が生じます。
訪問看護における経営は、精神論や努力に依存するものではなく、
どこに、どのように展開するかという「設計」の問題です。
だからこそ、訪問看護ステーションの立ち上げや運営に関わる方には、
単なる拠点数の拡大ではなく、
- どのエリアに出すのか
- どのように密度を高めるのか
といったドミナント設計に、より踏み込んで検討することが重要だと考えています。
高待遇は結果であり、目的ではありません。
その背景には、再現性のある経営構造が存在します。