
円仁会株式会社の上村です。
今回はケアマネ年収550万円は実現可能か|居宅介護支援の収益構造と生産性設計について、お話します。
「ケアマネジャーの待遇を上げたい」
これは多くの事業者が共通して抱えている課題です。
一方で、居宅介護支援は制度上の収益が限られており、
待遇改善は難しいとされることも少なくありません。
本稿では、ケアマネ年収550万円という水準が現実的に可能なのか、
収益構造と生産性の観点から整理します。
居宅介護支援の基本収入
居宅介護支援の収入は、ケアマネジャー1件あたり月額でおおよそ17,800円程度です(当社水準)。
仮に1人あたり45件を担当した場合、
- 17,800円 × 45件 = 約80万円/月
- 年間では約960万円
となります。
収益はそのまま給与にはならない
この約960万円が、そのまま給与として分配されるわけではありません。
実際には以下のようなコストが発生します。
- 事務スタッフ人件費
- 家賃・設備費
- ICT関連費用
- 本部管理費
- 社会保険料 など
これらを踏まえると、一般的な居宅介護支援事業所における年収水準は、
おおよそ450万〜500万円前後が一つの現実的なラインといえます。
年収550万円を実現するための前提
では、年収550万円はどのようにすれば実現できるのでしょうか。
結論としては、「件数の増加」ではなく「生産性の設計」が重要になります。
当社では、以下のような体制を前提としています。
ケアマネジャー4名に対して事務スタッフ1名を配置
事務スタッフが担う主な業務は以下の通りです。
- 提供票作成
- 書類送付
- 電話一次対応
- サービス日程調整
- 介護保険請求
- 書式入力
これにより、ケアマネジャーは以下に集中できる環境を整えます。
- 利用者支援
- ケアプラン作成
- 関係機関との連携
「45件担当」の意味を変える
同じ45件担当であっても、
業務の持ち方によって生産性は大きく変わります。
雑務を個人で抱える体制ではなく、
チームで分業することで、同じ件数でも生み出せる価値は高まります。
この前提が整えば、年間約960万円の売上水準に対して、
年収550万円という水準は十分に現実的なレンジに入ってきます。
働き方は「設計できる」
重要なのは、単純な業務量の増加ではありません。
- 雑務を減らす
- チームで支える
- 残業を前提にしない
こうした働き方を、仕組みとして設計することです。
当社では、採用・利益・組織・働きやすさはすべて「設計できるもの」と捉えています。
ケアマネジャーを「幸福職」にする
ケアマネジャー自身が安定した待遇と働き方を実現できていなければ、
利用者に対して質の高い支援を提供し続けることは難しくなります。
だからこそ、
ケアマネジャーが安心して働ける状態を構造的につくること
これが事業者に求められる役割だと考えています。
ケアマネジャーが「幸福に働ける職種」であること。
その実現に向けて、今後も仕組みづくりを進めていきます。